2009/09/23

カナザワ映画祭に行ってきました! - 四日目


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無事、全てのチケットが半券になりました。

カナザワ映画祭も四日目。資金的にも時間的にも今日が限界だったため今日がラストでした。今日は今日でまた・・・




恐怖女子高校 女暴力教室


それきた!今日AKIRA並みに期待していたこの作品。終了後には拍手が起こるぐらい、痛快*1な作品でした。この映画祭を通して思ったことでもあるんですが、「こんな映画があったのかー!」って思った。ヤンキー系の映画(とかドラマ)ってたくさんあると思うけど、こんな露骨というか、ガチなものははじめてでした。ごくせんとかの比じゃないです。昔の女子高校ってあんなんなのかな・・・さすがにないか。授業中パンツとか、ゴムとか投げたり、自慰にふけってたり。。。

書きたいことは山ほどあるんですが、いくつかにしぼって書きます。

  • おっぱいおっぱいいっぱい

とにかくおっぱいが出まくります。こんなおっぱいが頻出する映画は観たことないです。

  • いい人は救われない

よくドラマとかで出てくるような熱血先生*2は救われません。闇討ちぐらいならまだいいけど、後半のあの仕打ちはひどすぎます。

  • 喧嘩描写がとにかく激しい

女の子が本気で喧嘩しまくってるのは一見の価値アリ。パンツが見えるなんてなんのその。ナイフ持ち込みを禁止した喧嘩に銃持って乱入したりもします。

  • 悪い奴はどこまでも悪い

理事長親子は最低最悪です。でも、最後は成敗されるのでちょっとスッキリします。成敗の仕方もなんだかなぁ、っていう感じですがこの映画にはあの成敗が一番なんですよね。

何がなんだか分からないかもしれないですが、とにかく面白いんです。観る機会がありましたら、ぜひ!




日本暗殺秘録


日本の暗殺事件をオムニバス形式で撮影した映画。桜田門外の変とかは淡白だったけど、後半になるにつれてドラマもありすごく見応えがありました。里見浩太朗や、高倉健、菅原文太、千葉真一、藤純子っていうキャスト。さすがのわたしでも、その豪華さはがっつり分かりました。

暴力では解決しないよ!




THE MASTER OF SHIATSU 指圧王者


ショートフィルムです。


都会の高層ビルの一室。優雅でエキセントリックな空間の中で施される指圧は、女性を悶えさせ、やがて都市をもうねらせていく。


と、ガイドブックに解説されているんですがこの文面を映像化したらこんな感じ・・・っていう映画でした。

ごめんなさい、意味分かんなかったっす。




・・・しかし、これはまだマシな方だった。




アジアの逆襲 REMIX LIVE VERSION


ショートフィルム。

なんとなく雰囲気は伝わってくるんですが、全体的にパンクでノイズだらけで爆音で観てるとすごく疲れます。音声はないのですが、ちょっとカッコよく英語で字幕が入ってるんでなんとなくそんな感じであるのは伝わってくるんですが、意味が分からなかったです。




・・・ノイズに辟易してきました。しかし・・・




半分人間 アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン


ショー(ry

もう二度と観たくない映画No.1確定です。爆音だったのと相まって、すごく不快でした。50分よく耐えたよ、ほんとに。ノイズ・ミュージックってこんな感じなの?

もっと明和電機な感じを予想してただけにしんどかったです。音は不快な音にボーカルの叫びが加わってまさに地獄でした。映像も最低で、もう二度と観たくありません。

クレジットを見たらですね、このショートフィルム3本の監督が同一人物なんです。なるほど、どれもわたしには合いそうにないです。







AKIRA


やっとまともなのが観れる、あぁ、良かった。と、ショートフィルムでボコボコにされた後思ってました。

AKIRAは父が原作を持っていて*3、原作は既に読んでいました。その原作ファンにしてみると、映画版はすごくコンパクトでした。途中から、「あれ、これってもしかして・・・」と思っていたんですが、ほんとに再構成されて2時間に収められていました。2時間に収めたのは正解だと思うし、まとめ方のすごく上手いな、と思った。原作ファンとしては、ぜひ完全版を作ってほしいなぁ、なんてね。

お客さんはめちゃくちゃ入ってました。すげぇ、AKIRAすごいよ。そういえば、映画祭で唯一のアニメーション作品ですよね?たぶん。










総括


映画祭というイベントに参加したのは、これが初めてでした。こんなに続けて映画を観たのもはじめてだったし、もちろん爆音上映もはじめてでした。全体を通してみると、やっぱり楽しかった。映画ってほんとにいろんな楽しみ方があるなぁ、って認識させてくれました。あと、このラインナップは他では体験できないんじゃないでしょうか。嫌がらせだとか、拷問だとかいろいろ呪ったりしましたが「こんな映画もあるんだぁ」ってことを教えてくれました。ほんとうにありがとうございました。

またあったらぜひ参加させていただきます!

初めてがカナザワだったので、カナザワがどれくらい異質なのか*4分かってないと思います。・・・他の映画祭にも行きたくなってきた。



*1:完全な勧善懲悪じゃないけど、そこそこね

*2:この映画はいきすぎてるけど。生徒に平手打ち食らわしたり、背負い投げしたり。でも、女の子にもみくちゃにされるのは羨ましい限りです

*3:しかも、映画のレーザーディスクを持ってるらしい。知らなかった

*4:異質だってことは分かりましたよ。もうボロボロですからね

2009/09/22

カナザワ映画祭へ行ってきました! - 三日目


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今日はもしかしたら、日程の中で一番ハードだったかもしれないです。なんせ朝10時からほとんど休みなしで22時ごろまであの小さい椅子に座ってたわけだから。

エッセネ派


フレデリック・ワイズマン監督作品。エッセネ派と呼ばれるキリスト教の宗派の修道院の様子を淡々と撮影した作品。ずーっとだらだらインタビューだか雑談だか分からない話をしたり、即興で歌を歌ったりする映画でした。ネカフェ泊まりで寝不足の私には耐えられない映画でした。恐らく、途中意識が飛んでたと思う。ほんと、下らないことをだらだらだらだらやってるだけの人たち。うん、斬新。うん。




ツァイトガイスト


出た!今日1、2を争う目玉映画です。

ツァイトガイストとは、時代精神という意味のドイツ語だとか。1部はキリストのうんちく話というか、宗教の欺瞞の話。タキトゥスとか出てきて、古代ローマファンとしてそこだけテンション上がった。あとはなんだかなぁ、だった。2部は9・11テロ陰謀説の話。これは、昔アンビリーバボーでやってた特集を見てたので映画で語られている話にはずっと「なんじゃそりゃ、なんじゃそりゃ」って思いながら見てました。トークショーのときにヨシキさんがおっしゃってましたが、全くのデタラメということ。そりゃそうだよな。3部は世界政府がどうのこうのって話。話が飛躍しまくっててずっとハァ?って感じだった。

ツァイトガイスト:アデンダム


それで!ツァイトガイストを観てもう飽き飽きしてるところにさらなる追い打ち!もはや嫌がらせ。

1部は金を刷ると借金が増えるよ、っていうなんだか意味の分からない話。意味不明な計算をずっとしていました。2部は企業がどったらこったら言ってた。もう眠気との戦い。3部は今までの欺瞞に変わる新秩序ヴィーナス計画の全貌を語る。なんか、科学技術がすげぇから人間は働かなくていいんだって!それで、働かなくてよくなったらお金がいらなくなるんだって!それで、みんな無料になったら犯罪がなくなるんだって!それで、犯罪がなくなったら法律がいらなくなるんだって!飛行機は有害だからリニアモーターカーにするんだって!そしたら世界がひとつのユートピアになるんだってさ!!!

ほんの数時間前に世界政府を作るつもりだぁ~って捲し立てときながら、自分らも世界政府作るつもりなんかーいって叫びたくなるぐらい。

これは両方に共通することだけど、メディアを信じるな、宗教を信じるなっていうプロバガンタ映画ってなんか矛盾してない?しかも、アデンダムではラストにああせいこれせいって言ってくるし。それってさっき仰々しく語ってたモーゼの十戒の欺瞞と変わらないじゃんかよ!って。しかも、インターネットが正しいなんてよく言えたもんだわ。ほんとひどい映画でした。まだナチのプロバガンタ映画観た方が楽しめたわ

この映画も含めて、世の中には欺瞞だらけってことが分かりました。はい。

ノストラダムス戦慄の啓示


出たぁぁぁ!幸福の科学映画なんてこんな機会でもなかったら観ることは無かっただろう。ちなみに、客の入りでいうとFRAG>ツァイトガイスト>アデンダム>ノストラダムスって感じでした。ノストラダムスは結構すいてた。アホくさいシーンとかはみんなで笑って楽しかったなぁ

なんか話はよく分かりませんが、とにかくそれっぽいオカルトが全て凝縮されていました。大川隆法って絶対ムーとか好きそう。9次元がどうだとか、天使がどうだとか、リヴァイアサンがどうだとか中2ですよね。

エッセネ派、ツァイトガイスト*2ときてへろへろのわたしにとどめを刺してくれました。途中からは「もうわけわかんねぇ、もういいから、早く終わってくれ...これ以上苦しめないでくれ...」とひたすら祈ってました。

FRAG


洋ゲーマーとして、やっぱり楽しみだったこの映画。思ってたよりゲーム自体をフィーチャーしてなかったのでちょっと残念。でも、プロゲーマーっていう概念すらない日本人からしてみれば斬新。トークショーについてくる一回分で観よう人が多かったせいか、すごくお客さんが入ってました。でも、ゲームとかに詳しくないとちょっとキツかったかも。あ、それをいうとエッセネ派もそうかな...でも、あれはただおっさんがゆるふわ雑談するだけだしなぁ。

ま、普通に面白かったです。

宇多丸×高橋ヨシキトークショー


いやぁ、今日はこのために一日耐えてきたようなものです。しかし、当日券は販売されなくてキャンセル待ちの切符を握りしめて他のお客さんが入って行くのを待ってるときは、どうなることかと心配で仕方なかったです。でも、席が空いてたっぽいので無事参加することが出来ました。ちなみに、同じくキャンセル待ちだったおねえさまもエッセネ派からマラソンしてたらしく、軽く意気投合したりしてました。ノストラダムスの話とか笑うしかないっす。

トークショー自体は今日の映画を振り返って、質疑応答して終わりって感じでした。それにしても、生宇多丸師匠評は面白すぎでした!とくに、ヨシキさんがアデンダムを観てなかったのでアデンダムの紹介のくだりのとことかめっちゃ面白かったです。

そして、最後に紹介されていた映画の予告編がめっちゃ面白そうだった!


D

Iron Skyっていう自主映画だそう。これはクオリティ高すぎだろ、うん。でも、宇多丸師匠も言ってたけど予告編おなかいっぱい映画っぽい感じするね。まぁまぁまぁ、期待ということで!




明日は「恐怖女子高校女暴力教室」「日本暗殺秘録」「半分人間/指圧王者/アジアの逆襲」「AKIRA」を観て帰ります。明後日の「アレキサンダー」「釈迦」や金曜日の「ラザロ」とかも観たいんですが、予算的にも時間的にも厳しいので明日でラストです。

2009/09/21

カナザワ映画祭に行ってきました! - 二日目


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カナザワ映画祭は今日が二日目。今日は3本立て、時間にすると9時間近く映画を観ていました。シアター21の座席が狭すぎてちょっと足腰にきています。そして、今日から金沢に2泊します。ホテルが空いてなかったのでネカフェですが...

タバコ臭いのをなんとかしてほしい。あと、マットとかマッサージ席空いてなくて椅子席なんだよね。眠くなってきたし、寝れはすると思うんだけど。。。

フィッツカラルド


さーて、本日一本目は「フィッツカラルド」という映画でした。正直な感想







わけわかんない!




アマゾンの奥地にオペラハウスを作るという狂気じみた夢をもつフィッツカラルドという男が主人公なんですが、ほんとにこの人なにがしたいのかよく分からない。そのくせことあるごとに「オペラハウスを作るんだ!」って言う。作りたいならもっとなんかすることあんじゃないのか!と序盤から心の中のツッコミが止まらなかったのですが、終盤になっても相変わらず。

なぜか船で川を上って、なぜか船を山に運んで、はてなの連続でした。うーん。

ただ、映像はCGなしとあってかなり迫力はありました。




地獄の黙示録


そして、二本目!ここまで音楽がスゴい映画ばかりだったけど、ついにSEがスゴい映画がきました。それだけじゃなく、ヘリの急襲シーンの「ワルキューレの騎行」は超有名ですよね!

ちなみに、まだ観たことがなかったので楽しみにしていました。

ベトナム戦争の悲惨さ、米軍の傲慢さはビシビシ伝わってきた。でも、長い。途中のフランス人のあたりとかいるのかなぁ。そして、重い。戦争描写自体がヘビーだし、米軍の描写も観ていてイライラするぐらい。「これが戦争なのよね...」ってずーっと苛まれます。それだけに主人公にもカーツ大佐にも共感をおぼえてしまう、そんな映画でした。

爆音で観る「ワルキューレの騎行」は鳥肌が立ちまくりで、涙もなぜか出るくらいでした。爆発や、ヘリの音なども今目の前で行われてるのか!と錯覚するくらいでした。

あと、高橋ヨシキさんが隣の隣で観ていました。明日のトークショー、絶対行くよ!

宇宙戦争


三本目!トム・クルーズ×スピルバーグのリメイク版「宇宙戦争」です。これは劇場で観ていて、DVDも家にあるくらいです。エンディングが気に食わない以外はだいたいいいと思っています。これもSEが楽しみ映画でした。というよりかは、トライポッドの「ぶぉぉぉおぉおーん」が聞きたい映画です。

これ観てて気になったのが、ここ笑うシーンなの?ってところで笑いが漏れていたところです。トムが父親ぶろうとして失敗してるとことか、後半でおっさんの地下室に逃げ込んで宇宙人のカメラをやり過ごすとことか笑うとこなのかなぁ。滑稽だから笑ってるようにしか感じられなかった。うーん。

終わり方はもうどうこう言ってもしょうがないんですが、*1やっぱりあれは気に入らないなぁ。そんな何万年も前から計画してたんだったら、なんで大気が自分たちにとって有毒だってことを考えずに攻めてくるの?

ま、仕方ない仕方ない。。




明日は、朝から一日中ずっとマラソンします。「エッセネ派」「ツァイトガイスト」「ツァイトガイスト:アデンダム」「ノストラダムス戦慄の啓示」「FRAG」そして、「宇多丸×高橋ヨシキトークショー」です。申し訳ないとの缶バッジつけてる人とか、明らかにタマフルリスナーの人がちょいちょい見受けられました。なんとか、明日トークショーの当日券買わないと...



*1:だって原作がそうなんじゃ仕方ない...

2009/09/20

カナザワ映画祭へ行ってきました! - 一日目


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石川は金沢、21世紀美術館内のシアター21でシルバーウィーク中開催されているカナザワ映画祭へ行ってきました。

カナザワ映画祭2009 新世界秩序サバイバルガイド|かなざわ映画の会

かなざわ映画の会主催で開催されているイベントで、今年で3年目になるのかな。今年は「新世界秩序サバイバルガイド」として多種多様な映画が連日上映されます。そして、この映画祭の一番の目玉といえば「爆音上映」です!

ライブ並みの音響で映画を観よう、っていう企画です。今日、その爆音を体験してきたので軽くレポートします。

2001年宇宙の旅


さぁ!一発目!爆音で観たい映画No.1かもしれない「2001年宇宙の旅」を一発目に観てきました。この映画は2度ほど観ているのですが、2回とも途中うとうとしていたので今回こそはッ...と意気込んで行ったのですが...







やっぱり眠い!




正直「ツァラトゥストラはかく語りき」と「美しき青きドナウ」だけでおなかいっぱいだった。。。

父に聞いて、ある程度ストーリーは知っていたのですがやっぱり難解ですよね。モノリスの謎の話とHAL9000の反乱はぜんぜん別の話だけど、ぜんぶぶっこんであるからはじめて観た人は「え、あの板は?」ってなると思う。それからいろいろ冗長じゃないかな。2時間半くらいあるし、宇宙のシーンとかテンポが...うーん。その後にはじめて観たらしいおばちゃんが同様のことを言ってました。

とりあえず、「最初の猿のシーンの猿が特殊メイクだ」ってのが一番の驚きです。この映画は。途中もあんまり眠いんで、宇宙のシーンとかをどうやって撮影したんだろうなぁ、って考えてました。

あと、結構傷ついたフィルムで上映していたらしく途中でフィルムトラブルが発生。しばらく上映が中止されるハプニングがありました。

そして、爆音上映です。これ、シアターのスクリーンの下に巨大なスピーカーがいくつも設置してあって身体が振動します。文字通り身体が振動するくらいの音で観る映画はやっぱり面白いです。




メトロポリス伴奏付き上映


そして!二発目!これは、1927年の無声映画「メトロポリス」をピアノ、セロ、アコーディオンのトリオ演奏を中心に伴奏付きで観る...っていう企画です。

メトロポリスを知ってはいましたが、観たことはありませんでした。なので、楽しみに行ったんですが...

2001年とはまた違った難解さで、途中ちょっと眠気が。昔の映画なので、やっぱり分かりにくいところも多々あって(しかも音声ないし)ちょっと難しかったかな。でも、ラストあたりは引き込まれるものがありました。伴奏も映画にマッチしてて、ただ無声映画を観るよりは遥かに楽しむことが出来ました。

さーて、明日は「フィッツカラルド」「地獄の黙示録」「宇宙戦争」の三本立てです。楽しみだなぁ