2012/02/01

卒業間近の高専生から中学生に向けて

この記事は中学生に向けてメッセージを贈ろうという素敵な企画(BlogRelay for Kosen Examinee : ATND)の一日目です。@Plemling138くんナイス!
まずは自己紹介から。
僕は、2007年に受験生だったじぐそうです。受験の日からもうすぐ丸5年経とうとしているなんて嘘みたいです。つい先日、卒論の提出日で冷汗ダラダラ流しながら提出をしたり、この記事を書いたりしている生活を送っています。来年度は大学生にジョブチェンジします。
詳しくは http://about.me/jigsaw

なにを書こうかなあって考えてるときに、いろいろ変化球アイデアは思いついたのだけれど、ノリで1番手をもらってしまったので変化球は後の人に託して考えていることをストレートに書こうと思います。

今、受験生の君たちは「高専に入学すること」が一番の目的かもしれないですね。けれど、それは人生っていう長いスパンから見たら一通過点でしかないわけです。とはいえ、自分が15の頃に将来何したいかなんて考えていなかったし、どうなるかなんて分からないと思います。分からないからこそ、勉強しなくちゃいけないわけですね。
それで、自分もそうだったのですが「高専に入ったら技術的な勉強がたくさんできるんだ!」なんて思いますよね。でも、現実はそんなに甘くなくて、入学してからしばらくはずっと基礎基礎基礎。なんの役に立つのか分からないような科目のオンパレードで正直意気消沈です。でも、この基礎がめちゃくちゃ大事なんですよ。ぬかるんでる泥地にスカイツリーを立てても、途中で足場がぐらついて終いには倒れてしまいます。僕はその事実に4年で気付いたので取り戻すのが大変でした。怠けているうちにどんどん借金が溜まっていたような気分でした。この借金の返済が超大変だったので、きちんと勉強しましょうね!低学年のうちに基礎体力をつけておくと、高学年になったときに専門科目がめちゃくちゃ楽しくなります。
ここらへんのことはもうすぐリアル先輩になる(わ〜)アトムさんの素敵記事を参照ください。
高専生に知っておいて欲しいこと。 - FromAtoMemo
「高専生に」という部分は「高専生になる君に」に代替できるし、高専関係なく普遍的な部分も扱っているのでたいへん参考になります。特に、
なぜだかは知りませんが、高専に おいて(これは一般的な中高生にも言えることなのですが)「マジwww必死に努力しちゃうとかwwwだっせぇwww」という、訳の分からない風潮がありま す。というか日本全体なのですかね。この風潮がトラップであると気付いた人が、いち早く成功して抜けていっているのですが、気付けない人にとってみれば 「あいつは才能があるからなー。」の一言で思考が止まってしまうのです。
 の部分など素晴らしい内容なのでぜひ一読されることをお勧めします!

それから、視野を拡げていくことも大事です。今は、もしかしたら周りが全然見えていなくて学校内や自分の周りしか見えていないかもしれません。高専に入学したら5年間なんてあっという間です。その間に今後の自分の数十年を見据えて自分の身の振り方を決めなくてはいけないのです。その自分の身の振り方を決めるときに、重要になるのが自分の持つ選択肢の量です。
たとえば、RPGをプレイするときに「たたかう」「にげる」の二択だと面白味がまるでないけれど、「たたかう」「まほう」「わな」「わいろ」「にげる」ぐらいたくさん選択肢があると、どれが自分にとって有効なのか考える余地が生まれるわけです。
この選択肢を増やすには、視野を拡げるのがたぶん一番の近道だとおもいます。世界で何が起きていて、自分が何が出来て、何をすると楽しいのか、まずは知ることが肝心なんじゃないかと。それを知った上で、今自分が何をすべきなのか考えて行動すればよいとおもいます。
世界は広いけれど、近いです。
一歩踏み出すと一段視界が拓けたような気分になります。
幸いなことに、高専って実は全国に50ほどキャンパスがあるので自分の高専からちょっと踏み出すと自分と似たような境遇の高専生がいます。インターネットやなんかで交流するのもいいし、各種コンテスト(ロボコンは有名所ですが、プロコンやデザコン、英語プレコンなんかもあります)に参加するだとか、高専カンファレンス(http://kosenconf.jp/)に参加するのもよいと思います。また、テストの回数も圧倒的に少ないので部活動に打ち込むのもいい経験になるんじゃないかと。
学年が上がると、海外に短期留学できるプログラムがあったり、企業にインターンシップできたりします。高"校"生よりはよい環境にいることを自覚して、いろんな体験や経験を通じて自分の見地を拡げていくと、いざ進路を決める、って時に判断材料が増えて自分の未来を予測することができるようになります。

最後になりますが、たぶん、5年前の自分がこれ読んでたとしても「ハァ?コイツ何言ってんだ」ってなると思うのでそういう反応でいいとおもいます!
でも、何か迷うことがあったり、困ったことがあったら気軽に先輩やOB/OGに話してみるといいとおもいます。自分の所属の高専だけでなく、全国50キャンパスのOB/OGたちは気さくにおはなししてくれます!僕も大歓迎です!
僕自身、たくさんの先輩にいろんなおはなしを聞いて今日まで至っています。5年も通うせいか、横のつながりだけでなく縦のつながりも強いように感じます。

高専5年間をもう一度やりなおしたい(あ、でもレポートとかあるしやっぱりいいかな...)ぐらい楽しかったので、これから入学する君たちは正直うらやましいです。
ではでは、楽しい高専生活を!